株式投資では銘柄購入のタイミングが重要となりますが、銘柄の属するセクターごと購入に適したタイミングが一般化されています。
セクターローテーションとも呼ばれて、景気循環に合わせて投資対象となる業種 (セクター)を変えていく戦略です。
ポートフォリオを安定化させるには分散投資が重要となりますが、ただ銘柄数を増やすのではなく、セクターを意識した分散をさせることでパフォーマンスを安定化させることが期待できます。
目次
セクターローテーションとは
景気循環を意識して投資対象とするセクターを入れ替えていくセクターローテーションについては投資関連情報を集めていると目にする機会も多いように思います。
下図はセクターローテーションの概念図としてよく用いられているものですが、景気の強弱・金利の高低で分けた4つの象限ごとに適した投資対象がまとめられています。
株価的にはグラフの右上が最高値圏で、左下が最安値圏になるのでしょうかね。
景気循環が次のステップに移る前に該当セクターの銘柄を仕込むのがパフォーマンスを上げることにつながりそうです。
現在は景気が弱くなりつつあり、金利もこれから利下げに動こうかという局面となるため右下にいて、これから左下に入っていくところといった位置にいるのかなと思います。
セクターローテーションを考慮したポートフォリオ
景気循環を読めるのであれば、セクターローテーションの次のステップに入る前に銘柄を仕込んで値上がり後に売るということをするのが資金効率では良いように思います。
とはいえ景気循環を正確に読めるわけではなく、必ずしも理論通りの値動きとはならないのが株式投資の難しいところです。
個人的には4象限それぞれのセクターに属する銘柄を一定数は保有しておき、景気循環や値動きを見ながら保有比率を変えて行くのが良さそうな気がしています。
米国株については各セクターの値動きを見るのにはfinbizのMaps機能が便利です。
finbiz Maps S&P500より
結構セクターごとに特色が出ていてセクターを意識した投資の有用性が感じられます。
特に全体軟調時の公共株の強さは結構目立ちます。
まとめ
安定した分散投資を考える上で有効なセクターローテーションの考え方についてまとめました。
現時点では株価は高値圏にあるので、ディフェンシブ銘柄となるヘルスケアや通信、公共といったセクターの投資が中心となるかと思いますが、他セクターも一定数は持っておきたいなと思います。